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『おやじの館』Vol.2 「まいどー。」とN氏が来店される。 私.「今日は何を持って着たんですか。」 N氏.「今日は話のネタにES-335TDとStratを持って来たよ。」 そこへK氏とW氏が来店されて、W氏.「私の方が早いと思っていたんですがもう来てたんですね。」 K氏.「今日は、何を持って来たんですか。」 N氏.「これ。」と言って早速ギターをケースから出してアンプに繋ぎ弾き始めるN氏。 私「いつも元気の良い音を出していますよね、Nさんのギターは。」 W氏.「ハハハ、Nさんのギターとプレイのパワーはいつも凄い。」 K氏.「Nさんのギターって弦に触っただけでバキっていう音がしそうな手触りがする。 」 N氏.「ガハハハ、みんな爆音ギターだからガハハハハハハ。」 W氏.「これは'54VintageStratですか?」N氏.「そう、前にここで買ったの安かったからサブにと思って。」 私.「在庫である、古いのと比べてみます?」といって'67のStratを出しN氏に渡す。 N氏.「うーん、使い込んであるな、こういうのは良く鳴るんだ。」と言いながら弾き始める。「やはり鳴るねー、これぞStratという音だ、それに弾きやすい。」 W氏.「音が大きいですね。」 私.「オールドのギターは音が大きいです。本体がバランス良く鳴っていますから、切れも良くまたサスティーンもありますし解像度も高いので、そういう音は実際の音量 より大きく聞こえます。それに、実際本体の鳴りが良いのでピックアップの発電量 も多くなります。」 K氏.「エレクトリックギターの音に関してピックアップの占める割合は30%か20%か、或いはもっと少ないと思いますよ。」 私.「そうです。だからオールドピックアップを今一つのギターに付けてもまったく意味がない。ただ、しょぼい音がするだけでね。」「オールドギターのサウンドというのはギター本体が強力なエネルギーを出しているのでパワフルなんです。」「簡単な話、私が、いくら良いマイクで歌ってもマイクが良いからと言って本来の声以上のものは出ないでしょう。でも、ロバートプラントが歌えばめちゃくちゃ凄い。それはマイクが良いからではないですから。」「もちろん、オールドのピックアップはそれ自体も良いですけどね。」「後もう1つ、オールドに限らず何年か1つのギターに付いていたピックアップはピックアップ自身もそのギターに馴染んだ振動モードになっていますから、他のギターに持っていくと基本的に駄
目ですよね。」 私.「そうですね、オールドギターやそれに近いギターは歪ませようが、クリーントーンだろうが実にリニアにプレーヤーのプレイを表現してくれますからね。」 次に'64Stratを出してN氏弾き始める。 N氏.「うーん、これも良いなー。」 W氏.「この方が音太いですね。欲しいなー。」 私.「ところでWさんは今日何を持って来ていただいたんですか。」 W氏.「私は、今年購入したLesPaulの'58Historicを持って来ました。」 K氏.「あの50'Sっぽいやつですね。」 W氏ケースからギターを出す。N氏「あっ弾かせてよ。」とW氏のギターを手にして 弾きだす。 K氏.「やはりヒストリックは良いですね。ストックのままでも良いですけどこの鳴りはテールピースをアルミに変えてありますよね?」 W氏.「はい。ブリッジの駒もブラスの物に換えてあります。」W氏、K氏からギターを受け取り「最近これに凝っていて。」とガンガン弾き始める。私.「やはり抜群に抜けますね。前回も盛り上がりましたが、やはりオリジナルのスタンダードにかなり近い、というかこれしか無いって感じですね。」 K氏.「前も言ったけれどアルミってメッキの乗りが悪いんでしょ。」 私.「そうですね。」 K氏.「まあヒストリックはストックのままでもかなり良い音が出ますから新品のギターをと思うとまずこれに目が行きますよね。」 私.「そうですね、楽に良い音が出ますからね。」 W氏.「Kさんて何本ヒストリックを持っていましたっけ。」 N氏.「もーマニアなんだから。」 私.「ここにいる方は皆さん人のことは言えません。」 W氏.「ハハハKさんもヒストリック使っていましたよね。」 N氏.「ガハハハハだって良いもの'59と'57を使ってるよ。」 私.「一度ヒストリック大会をやらなければいけないですね。テールピース以外にも色々ありますからね。」 W氏.「Kさんは今日は何を持って来たんですか。」 K氏.「この前私の家に来ていただいた時にお見せした、ここで買ったボディとネックで作ったストラトです。」と言いながらギターを出す。 W氏.「あーこれですね。」 N氏.「リップスティック付だね。」 K氏.「これピックガードとか全部切り出して作ったんです。」と言いつつ弾き始める。 N氏.「もー好きなんだから良く作るねー。(W氏のプレイを聞きながら。)うーんリップスティックの音がうまく生きているね。ちょっと弾かせて。(W氏のギターを弾きながら)うーんカッティングとかに使うと最高だねー。」 W氏、N氏からギターを受取りレイボーン風に弾く。 W氏.「このギターには色々と思い入れがあるんですよ。」 私.「私はうちのオリジナルギターのReber4Gで参加です。」 K氏.「これを大蔵さんがやりたいと言った時私は絶対トラビのテールピースにしようと言ったんですよ高くなっても。」 私.「そうでしたね。でもコストの問題とかありますし、やりたいものが商品として成り立つかは難しい問題ですので、トラビが良いのは解っていたのですがなかなか商品化できなかったんです。」 K氏4Gを弾きながら「これは本当に良く鳴る。やれ!やれ!と言ったからという訳ではないですがシリアルNo.1を買いました。」 K氏.「これ、良い60年代の箱物ぐらいの鳴りしているんですよ。」「試せばわかりますよ。」 N氏ジャズのフレーズを弾きながら「良いねー、やはりこういった感じが良いねー。」 K氏.「実はオールドの箱物を探していたんですけどこれ買ったらもう良くなってしまって。」 N氏今度はブルースで「こういう臭いのも良い。」 私.「実は次にこんなのをやりたいと思ってるんです。」とギターの図面 をお見せすると、K氏「面白いからやろうやろう。」 私.「そう言いますけど、4Gだって売れるかどうか分からないですから。そうそう、新製品は出せ無いですから。」 W氏.「売れますよ、きっと。」 私.「また無責任な。」 N氏.「ガハハハハハハハハ。」 この後も盛り上がったのですが、再びギターとは別
の話になりそれがまたどんどん盛り上がり始めて、N氏「Wさん帰ってしまったからなー。」そこでW氏に電話をするとW氏、仕事を抜け出して再び来店「イヤーその話になったら来ちゃうでしょう。」と、とてもギターショップとは思えない話題でやたら盛り上がる3氏と私でした。
1998年6月 |