おやじの館アーカイブス
Vol.3 1998年7月
参加者は、お客さんのK氏、N氏、W氏と私大蔵です。

『おやじの館』Vol.3

W氏が愛用の'65のDluxe Reverbと'82のKorinaのFlying Vを持って来店されて「あ、私が一番でしたね。」

私.「どうも、今日は6V6GTとそれを使っているFenderのアンプの話題をしようと思っているのですが、まだみなさん来ていませんので。」「ところで今のOOはああでこうで‥。」と、ついギター以外の話題をし始めてしまう私。

N氏が来店し「どうも―、何また車の話題で盛り上がってるの、しょうがないなー。ところで今日は真空管を色々持ってきたよ。いろいろ試そうよ」

そこへK氏が来店され「どうも遅くなってしまって。」

N氏.「早速だけど今日はこんなの持って来たよ。」といって6V6GTを数種類出される。「いやここに昔あった50年代のRCA6V6GTYがとっても良かったんだけど売り切れてしまって。」

私.「そうなんですよ。自分用にと思っていた分も店員の子にうっかり売られてしまって、その後手に入れようがなくなってしまって、そうしたらW氏が某所で同じものを見つけてきてくれたんですよ。」

W氏.「ええ、『その球が知っている限りでは6V6GTのベストだった。』といつも大蔵さんが言っていたんで気にしていたらあったんですよ。」「それでここで買った'65のデラリバに入れたらこれが凄く良くて太いしガッツはあるしで。もともとの球もUSA製の良いのが入っていたんですがこれは更に良くて。」

私.「そうですね。」「ほとんどのアメリカのメーカーが90年代頭に真空管を作るのを止めてしまい、アメリカ製の真空管は手に入らなくなってきていて困っています。」

N氏.「私もこの6V6GT、欲しいなー。」

私.「在りますよ。Wさんに聞いてすぐ確保に走りましたから。」「今チェックしてますから終わったものから出しますよ。」

N氏.「私もここで貰った'65のテラリパ使っているけれどいつも家に遊びにくる人達に凄い音だと言って誉められているよ。」「だけど良い真空管が、段々手に入らなくなっているからね。今の音を維持するためには良い球を確保しておかないとね。」

私.「通常の正常な使用であれば真空管は5000から6000時間はもちますが、Nさんはライブしまくりでご自宅でも弾きまくりますからね。」

K氏.「ハハハ、Nさん使いまくるから。」

W氏.「真空管て結構もちますね。」

私.「ええ、通電しなければ何年経っても痛みませんしね。」「それからアンプの故障の原因が真空管という事は案外と少ないんですよ。一流メーカーの球を使用していれば。」「真空管アンプ、特にFenderのOldアンプは素子も良いしケーブルで配線していて基板を使っていませんからめったに壊れない。私の持っているOld FenderのAmpはどれも全然壊れた事がないです。」「Oldの真空管アンプで傷む部分は、抵抗と電解コンデンサーなんですが特に使用していて困った所は在りませんね。」

W氏.「どうしてその辺が傷むんですか?」

私.「まず電解コンデンサーは、ケミカルコンデンサーとも言うように通 電すると科学反応を起こして容量を得るんですが、これが古くなるとどんどん科学変化を起こさなくなっていて容量 が落ちてしまうんです。」「特に長いこと通電していないとどんどん落ちる。だからまったく通 電しないのはケミコンにとっては非常に良くないことになるんです。」「抵抗の方は長い間使用すると、真空管アンプはとても熱を持ちますから、炭化し抵抗値が上がってしまうんですよ。」

W氏.「なるほど。」

私.「まあ、あまり気にしても仕方がないので調子が悪くなったらすぐプロに見てもらうことですね。」「あと真空管アンプを何時間も使って凄く熱くなったままいきなりドカンガチャンと動かす人が居ますが、ある程度冷えてから動かさないと真空管は切れ易いですよ。」「まあ、普通 に使っていれば丈夫で長もちします。」

K氏、50'sのRCA6V6GTYを手にして「この球ソケットの部分ベークライトですね。」

N氏.「私はこんな球を持ってきたんだけど。シルバニア/フィリップスのJANの6V6GTとRCAJANの6K6GT。」

私.「よくありましたね。6K6GTはめったに無くて私が数年前に古いシルバニアのものを見付けて70本程かな、それからお目にかかって無いですよ。」

N氏.「これって6V6GTの少し力の少ないやつなんでしょ。」

W氏.「シルバニアの6V6GTはどんな音ですか。」

私.「クリーンではっきりした音です。もちろん高いレベルでの話としてです。」「それらJAN規格ですので耐久性とかとても高いです。」

K氏.「ほんとに真空管で音がころっと変わりますからね。」「最近のアンプだって良い球入れると凄く艶っぽくなるし。」

W氏.「そろそろコリーナVをデラリバで鳴らしてみましょう。」

N氏.「あーおれV苦手なんだよなー。Wさん好きなの。」

W氏.「実はVマニアなんですよ。何本か持っています。」

N氏.「Vやだよ弾きにくいし。」

W氏.「確かにストラップで吊らないと弾きにくいですよ。」W氏アンプに繋ぎ弾き始める。

N氏.「げー、太い音だね。」一同感動。

N氏.「デラリバが良いのは分かっているけどこれは良い。」「ちょっと弾かせて。」「あー持ちにくい。このゴム意味ないしどうしようもないな。」慣れないVにN氏扱いに困ったようです。

K氏.「股に挟んで弾くしかないでしょう。」

私.「そうVはそれしかないでしょ。」N氏そうVを持つ。

K氏.「ハハハ、V持つと皆マイケルシェンカースタイルに自然となってしまう。」

N氏弾きながら「うん、でもこのVがっちりした音がするね。Vというと音に芯がないというイメージがあるけどこういうのもあるんだね。」「それに、アンプとの組み合わせが良いよこれ。しかし、ギターが軽いのは良いけどチョーキングするとギターごと上がっちゃうよね。」

W氏.「ハハハハ。」

私.「実は私もV嫌いなんで滅多に弾く機会がないんで弾かせてください。」

K氏.「ハハハ、皆ひどいですね。」

私.「ほんとデラリバとの相性ぴったりですね。」

K氏.「もろハードロックっていう音ですね。」

W氏.「歪ませたらデラリバ最高ですから。」「マーシャルでもこういう音は出ないですよ。」

私.「マーシャルって意外と歪まないですものね。」

N氏.「アンプとの相性良いね。ブラックパネルのデラリバは、どんなギターと合わせても良いけどこれはベストマッチだね。Wさん欠かせないでしょう。」

W氏.「ええ、それはもう。」

N氏.「正解だよこのアンプ。」

私.「6V6GT使ったアンプってとても暖かくて厚みがある音して良いですよ。」「6V6はオーディオに使って良いですし、名球ですね。」

K氏.「出力は少なめでも本当に良い音を出しますね。」

私.「音量を上げたければスピーカーを高能率のものにすれば良いんですからそんなにパワーに不満はないと思います。」

K氏.「実はいま50'sのTVフロントのデラックスが欲しくて、あれの方がもっと歪んだ感じでしょ。」

私.「そうですね。チャンプも良いし。」

K氏.「私は、スピーカーや箱の大きさから来るんでしょうがツィードチャンプサイズのポコっとした感じの鳴りが苦手なんですよ。」

私.「私は、TVフロントの小さい方のチャンプが大好きです。意外と小さい方が癖は少ないですよ。クリ-ンもいけますし、それに歪ませた時のあの何ともいえない鄙びた感じの音がたまらなく好きです。」

N氏.「そうね50'S物は何とも言えない音がするよ。スライドとかやるともう誰が弾いてもデルタっぽい音が出るからね。」

私.「そうそう、あと家で遊ぶのに全開までいけるのはチャンプまでですしね。KさんやNさんみたいに自宅にスタジオというのを目標にしてるんですが。」

W氏.「確かに音出しには困りますよね。私の場合、仕事の事務所がそこそこ音が出せるので大きなアンプはそこに置いてあるんですよ。」

私.「ところでKさん、今日は何を持って来られたんですか。」

K氏.「今回もここで買ったネックとボディで組んだストラトです。これ友人に頼まれて組んだんですよ。」

N氏.「弾かせて。う-んこれア-ミングが凄くスム-ズだね-。」

私.「ナットの仕上がりがいいですもの。Kさんに鑢持たせたら凄いですもの。」

K氏.「ハハハ、これ2時間ほど掛けて仕上げたんですよ。」「何と言ってもナットが駄 目じゃそれで終わりですからね。」

私.「ストラトの場合に限ったことではないですが特にストラトの場合、いかにフリクションを少なくして弦の滑りをよくするかにかかっていますからね。」

K氏.「ナットを削るので難しいのはナットファイルで削った後底をさらう時ですね。仕上げて弦の滑りがまるで変わってしまいますから。」

N氏.「そうだよね。」

K氏.「一番いけないのが弦の首を絞めてしまうことです。鳴りも悪くなるし、弦もつっかかるし。」

N氏.「ギタ-は奥が深いからね-。ナット一つでもね。」

私.「ところでWさん、例ものはどうなりました。」

K氏.「また、話しが脱線し始めましたね。」

私が、いけないのですが、また、あらぬ方向に話しが進み夜遅くまで・・・・・。

1998年7月

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